定年を迎えると退職金が会社から支給される。今までは至極当然のことのように感じられましたが、最近は、退職金の制度自体に疑問を持つ経営者の方も多いのではないでしょうか。
なぜなら、非正規雇用の就労形態が増加し、社員の中途入社中途退社が常態化している中小企業にとって、果たして定年退職を前提とした時代の退職金制度が必要なのかという疑問があるからです。
また、税金計算においても社員の退職金の準備をするためには税制上の引当金制度も廃止されており、会社側の資金手当に税制上のメリットが少ないのです。
そこで一部の企業では退職金相当額を給与に上乗せして支給する会社も現れてきているのですが、これは社会保険、厚生年金、源泉税などのアップで個人にとっても会社にとっても賢明な方法ではありません。
一方、退職金を会社を卒業するための支度金として、たとえば10年勤務した人は300万円支給する、10年未満はゼロというような制度設計をする会社も出てきています。
退職金も社員にとって重要な資金です、そして一方の会社も退職金を上手に支給してハッピーになれる仕組みを作る時代になっているのです。